余談ですが・・・04

04.  2011.07.02

 昨日(7月1日)、再び平田暁夫帽子展へ行ってきました。展示されている帽子の原形(スパットリィー)の素材が見た目には織り目の細かい美濃紙布に似ているように思えて、 手元にある美濃紙布を持参してスパットリィーの素材として使用できるのではないか確かめて戴きたいと思ったのです。結果、パルプを糸状にして織った紙布は、スパットリィーの素材とするには繊維が短すぎるためか(?)硬さと粘りが不十分であるとのことでした。さらに、平田氏がスパットリィーの素材にしている布状の物は、美濃紙布とは原料および製造工程が全く異なるものであることを説明をして戴きました。実際に、展示されている素材に触れさせて戴き、実感することができました。私の勝手な思い込みによる行動に、石田欧子氏やスタッフの方々が丁重に応対して下さり感謝しております。そして、“紙布”をご存知で、笹の葉の“紙布”を使用した帽子が展示されていることをうれしく思いました。

 03.  2011.06.26

 先日(6月23日)、表参道にあるスパイラルガーデンで開催されている平田暁夫帽子展へ寄って、素材やデザインで表現された帽子のアートを楽しんできました。そして、パリで習得したと言う帽子の原型の作り方の興味を持ちました。平田氏は、イモギ(ウコギ科とのこと)の幹を経木状にし、さらに細く切って機織りした布状の素材で帽子の原形を作製するとのこと。布状の素材がなんとなく紙布に通じるものを感じました。また、会場に浮かぶ不織布製の帽子を見て、和紙を使用して同じように成形してみたい思いが生じました。

02.  2011.06.26
                                  今頃になって何ですが・・・・・


 東日本大地震から3ヶ月余り経た今も、避難生活が続く被災者が多くおられることに心が痛みます。一日も早い生活の復旧を念じております。


 3月11日、私はJR東日本が企画した旅市モニターツアーに参加しており、地震発生頃は、ビューバスで青森下北地方を移動していました。尻屋崎の寒立馬をみて、宿泊予定のニュー下風呂温泉ホテルへ向かっているときでした。海沿いにあるホテルへ到着後、大津波警報が発生されたとのことで、すぐに高台にある小学校に避難することになりました。小学校の体育館で、地元の方々に混じって、レトルトの五目御飯やペット飲料、缶コーヒーなどを頂きながら、敷かれている薄いシートの上に座り、日没後は体育館の入口近くに置かれたテーブルにある数本のローソクの光を頼りに、寒さ避けに配布された毛布を膝にかけ、わずか4時間ほどでしたが避難生活を経験しました。情報が届きにくく、状況がわからず、先の見えない中で心身ともに不安に苛まれて過ごした避難生活でした。
 小学校の体育館では、当日に卒業式が行なわれたとのことで、紅白の幕が張られていました。


01.  2010.10.11

 ブログの中で何回となく使用している言葉ですが、私には和紙という言葉および紙布という言葉のイメージと実体とに少しギャップがありました。
 和紙に関しては、古来の手漉きによるものと、機械漉きによるものがあることを認識することができ、ギャップはなくなりました。けれども、私の勝手な思い込みですが、紙布という言葉に関しては“シート状の紙”のイメージがあります。紙布の実体は紙糸を織った生地であると思いますので、“シート状の紙”のイメージを払拭し、紙布を世界中の人達に広まるような呼称はないのでしょうか。ちなみに、紙そのものをそのまま使用したものを紙衣と言うそうですが、紙衣という言葉のイメージと実体にギャップは感じません。